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日本各地の名物そば 蕎麦粉に含まれるタンパク質は小麦粉と違ってグルテンを形成しないため水だけで練ってもまとまりにくいために、つなぎとして多くは小麦粉を混ぜ合わせる。 小麦粉以外のつなぎとして卵やヤマイモ(自然薯)のつなぎは地域を問わず各地で見られるが、日本各地ではいろいろな「つなぎ食材」を用いて蕎麦が作られている。 ■ 津軽そば(津軽地方) つなぎに大豆を使い、手間を掛けて作られる蕎麦 伝授されている幻の作り方 (1) 大豆を1晩水にしたし、それをスリコギで摺り、布の袋でこす。 その水を「呉汁」(ごじる)または、「豆水」〈まめみず)と言う。 (2) 熱湯の中に100%の蕎麦粉を少しずつ入れ、手早く棒で回して「蕎麦がき」を作る。それを丸めて、冷水に浸けて冷やし、しばらく寝かしたあと水から上げ、水切りをして、さらに蕎麦粉を加えながら、耳たぶの柔らかさに捏ねあげる。(蕎麦だね) (3) 別に「呉汁」で蕎麦粉を捏ねる。これも耳たぶの柔らかさにする。(水だね) (4) 「蕎麦だね」と「水だね」を合わせて1つに捏ね、手早く伸す。 (5) それを麺に切ってから、また相当の時間、寝かせ、熟成させて完成。 この「熟成・発酵」が「津軽そば」の特徴となるが、季節・気温・湿度・天候などの自然条件によって、時間や水の使い方を微妙に加減するのが難しく、ひとつ間違えると、蕎麦はボロボロになってしまう。この蕎麦は、冷蔵庫の野菜などを入れる冷蔵室で保管すれば30日たっても味が変わらないといい「津軽そば」は、保存性の高い特性を持っている。 ■ へぎそば(布海苔そば) 「へぎそば」とは、つなぎに布海苔(ふのり)という海草を使用するのが特徴の新潟県魚沼地方独特の地方そば。古くからの地場産業である「小千谷ちぢみ」を織る際に糊付け用に使われていた布海苔を、そばのつなぎとして使用するようになったものと言われている。へぎそばの「へぎ」とはそばを盛り付けてある木箱のことで、そばを水から上げるときに手を振るようにして一口大にまとめて盛りつけることから、「手振りそば」とも言われる。 (1) 材料・・・そば粉1sに対し布海苔は乾燥状態で30g(糊化させた布海苔の分量は、そば粉の重さの55%が目安) (2) 布海苔を煮詰める・・・湯を沸かし、あらかじめ水で戻しておいた布海苔を投入。かき混ぜながら弱火でじっくりと煮詰め、半分くらいに煮詰めて完成。 (3) 布海苔を裏ごしする・・・漉し器としゃもじを使って、煮詰めた布海苔を裏ごしする (4) そばを打つ・・・通常の水回しと同様に3回に分けて布海苔を入れながら打つ。これだけで十分につながるが水が足らない場合は霧吹きで調整する。布海苔の元来の用途が糊なだけあり二八そばよりも楽につながる。 ■ 富倉そば(とみくらそば) つなぎに山ごぼう(オヤマボクチ)の茸毛 (葉の繊維) を使った蕎麦。 富倉地区への交通が不便なこと、農家でしか口にすることができなかったこと、また十割蕎麦にも通じる香りの良さやのど越しのよさから一部では「幻のそば」として紹介されている。 オヤマボクチは、北海道、本州の中部以北、四国に分布し、山野の日当たりのよい場所に生えるキク科ヤマボクチ属の多年草。 オヤマボクチの葉は、6月中旬に刈り取ったものだけを乾燥させて使う。無味無臭なので、香りがしっかりと立ち、腰が強いそばが打てる。 オヤマボクチの「つなぎ」でそばを打つ 葉の太い葉脈を抜き、手で揉んでは干しを繰り返して、残った繊維を取り出し、灰汁(アク)抜きをして乾燥させたものをつなぎに使う。 富倉は雪深い土地で二毛作が出来ないので麦の栽培が出来ず、小麦粉が手に入らない。暮らす知恵として植物の繊維「茸毛」を使うようになったと言われている。 茸毛を使うと和紙における楮(こうぞ)の役割をはたし、そばを極限まで薄く打つことも可能になるそうだ。 乾燥したオヤマボクチの繊維は熱湯で戻し、そば粉に練りこんで打つ。その割合は、そば粉1kgに対して、5gを使用する。 |
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