丸花屋

アクセスカウンタ

zoom RSS ロール製麺機そばは、まずいよ?

<<   作成日時 : 2015/10/26 11:42   >>

トラックバック 0 / コメント 0

平成26年二月に発行された同誌面に「もうひと手間加えて品質の向上を図る」という記事がありました。
 この記事の内容は、ロール製麺機で作るそばは、出来の悪いソバという決めつけで書かれ、悪意さえ感じてしまうようなものでした。
このような記事は、今回が初めてではなく今までも定期的に忘れたころに同じ内容で書かれることが多く見受けられます。
 数年前にもどちらかの出版社か解りませんが、組合から配布された本にも同様の内容の記事が書かれていました。その内容はひどいものでロールから出てくる麺帯が繋がらずボロ布状態の写真が何枚か掲載されていました。その際にも腹正しく思いましたが、騒ぎ立てて波風を立てるのも如何なことかと自嘲しました。 しかし、今回の記事に対してはロール製麺機で作られるそばの名誉回復のためにも一筆書かせていただきます。
 今回掲載された内容で最も意義を唱えたいのは、枠で囲まれた1〜8と番号で振られた記事についてです。
「そば粉が小麦粉の五割以下・・・・?」いまどきこんなソバを提供している店があるのだろうか? 多加水麺といわれて久しい今日この頃、ここに書かれた「28%以下の加水での麺」、「然もざっくり混ぜた状態」等々・・驚く内容ばかりです。
 自分自身の製麺機との関わりは、昭和二十六年四月から同三十六年十一月まで見習いとして住み込みで働いた自由が丘のそば店から始まります。
その店の製麺機は、鉄製で、直径が50cmもありそうな車輪に付けられた把手で手廻しするモノでした。モーターなどは無く、人力で行いました。
練り工程は、手打ちそばと同様、木鉢を使った手揉み作業です。水回しは少なくとも2〜3回に分けて行います。(28%以下の加水って、ここで始めに入れる水の分量?) しっかりと水回しが出来たら「握ってムラなく、キッチリと纏まります」そこから機械のローラーにかけていきます。右手で回しながら左手でローラーに送り込んでいき、一回目で繋ぐ作業、二回目に薄く延しながら麺帯の両面に打ち粉をする。三回目には切り落としますが、この際に麺帯に打ち粉が喰い込まぬように、ローラーを少し弛ませることを忘れずに行います。
その後この店でも中古のモーターを譲り受け仕事も速くなりましたが、この水回しは手作業としてミキサーなどは使用せずに行われ、自分が務めた十年と七ヶ月はずっとこのままでした。
その後二十六歳で独立することになりますが、ミキサー無しの手揉みの作業は続けていきました。
昭和四十二年、現在地で自前の店舗での営業を始めることになります。ここでの営業では周囲の状況から、中華メニューも増やさなくてはならなくなり、ここで初めてミキサーの導入ということになります。
 現在のミキサーは、上下の羽二枚がそれぞれ逆回転をするなど性能的にも優れ、ミキサーで問題視されてきた熱を持ちやすいという欠点も克服されてきました。勿論、基本となる木鉢作業も同時に生かして行っています。
 記事には、手打ちの加水40%を強調されていますが、延しながら数回、打ち粉を施す為に、麺棒に押され、麺帯に喰い込み出来あがった麺線は、40%を下回っているのではありませんか?
手打ちを否定する積りは毛頭ございません。手打ちそばは確かに美味しいし、超一流と言われた手打ち職人の先生方におかれまして、その作業は、芸術だとも感服いたしており、感謝申し上げます。
記事には「機械打ちそば屋のほとんどは、手打ち技術を全く知らない店主が、出前を中心にした営業体系で・・・」と有りますが、これは大昔の話でしょう。
今から二十数年前、神奈川県組合の取り組みで「手打ちそば講座」が開催された際、受講生を増やす為に不定期行われてきた講座を毎週同曜日に開催することを提案し木曜日の開催となり大和支部からは、自身も含めて五名が受講しました。 年号が平成に変わってから各店の二代目らが七名ほど、県の講座を受けた後、更に製粉会社の開催する講座でも学んでいます。 このように組合も一体となって手打ち技術の向上を図るための取り組みを充分に行ってきたことも忘れてはいけません。
私的に語らせていただけば、自店は平成七年に店舗を改装することにし、客席の正面に手打ちのコーナーを新設したのですが、折しもその工事中に、以前事故で傷めた腰と手首の痛みが再発という不運に見舞われました。
この先のことを考えてここで無理をしても仕方がないという判断から機械でのロール製麺を続けています。
 ロール製麺を行っている他の店舗に皆様もしっかりとした手打ちの裏付けを持ちその作業を行っているのだと確信しております。
少なくとも現在、手打ちの技術を全く知らずに営業しているということは偏見なものの捉え方では有りませんか?
最後にバラがけ否定説についてです。
しっかりと水回しをして揉み込んだ生地は、そこに少し加水するだけでくくりから手打ちに移行できるのだということを自分は身をもって体現しております。
「ミキサーにいきなり粉と水を入れる」と書かれていますが、そのようなことはしません。木鉢に合わせた粉を入れて、加水する全体量の三分の二の水を加え、べとつかなくなるまで揉み込んでからミキサーに投入し残りの水を数回に分けて加水していくような方法をとっています。木鉢が無ければ大きめのボールで代用が出来ます。こうすればミキサーに粉がこびりつくことを防ぐこともできるし、しっかりとした水回しが可能となります。
しっかりとした美味しいロール製麺そばをお客様にお出しして、それらを否定するような記載をする者たちを見返してやりましょう。




月別リンク

ロール製麺機そばは、まずいよ? 丸花屋/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる